ふるさと納税でハモづくし

まだ見ぬ故郷からの送りもの。ふるさと納税でハモがまるごと 1匹分届いたので堪能しました。

今回の故郷は兵庫県洲本市。淡路島の中央に位置する街です。島の近海で朝に水揚げされたハモを捌いて骨切り、その日のうちに送ってくれるという返礼品を申し込んでみました。

ハモ詰め合わせ

本当にほぼまるまる一匹分。丁寧に手で骨切りされた身に出汁用のアラ、卵などがきちんと分けた状態でパックされています。

一緒にオマケとして淡路島特産の玉葱 3つと粉末のオニオンスープが 4個もついてきました。

オマケ 気遣いのマスクも 1枚入っていました

ビビったのが身のボリューム。一見 2切れですが実は折り返されているので、この倍くらいあります。

半身
これで半身

こんだけあればいろいろやりがいがあります。ただ、ハモは足はアシが早いのでノンビリとはしていられませんので、どんどん料理していきましょう。

湯引きと炙り

まずは定番。

湯引きは身を一口大にカット。沸騰して塩を少々加えたお湯に穴あきお玉で皮の面から浸して 10秒くらい経ったらお湯の中へ。身が白くなったら氷水に移して冷やします。

湯引き

炙りの方は湯引きより少し大きめに皮面に塩を振り、バーナーで炙ります。

炙り

皮面の方を長めに炙り、表面は焦げ目がつく程度にするとちょうどよい塩梅になります。

湯引きは同梱の練り梅と酢味噌で、炙りはワサビ醤油と塩でいただきます。

湯引きと炙り

湯引きは言うまでもない安定の美味さ。炙りの方は焦げ目の香ばしさと、皮に乗った脂が程よく残って濃厚な味わいで美味い。

天ぷら

続いて天ぷら。これはもう衣をつけて揚げるだけです。(油をケチってちょっと焦げた)

天ぷら

これも塩でいただきました。フワフワの身とサクサクとした衣の食感の対比が楽しいです。

ここまでは割と定番というか、どんなものかを知っている料理。

ここからは今回初めて作って食べた、未知の品々です。

ハモすき

まずはハモすき。

ハモすき

いわゆるすき焼きというよりは うどんすきのような感じで、醤油、酒、みりんで味付けして出汁で玉葱とハモを煮た料理です。

これは届いたハモに同封されていたレシピに載っていて、調べてみると兵庫の方ではよく食べられている料理のようです。

具材は玉葱だけだったり三つ葉やキノコを足してみたりとか、玉葱の切り方も薄く切ったり少し大きめに切ったりと、色々流派があるようですが、今回は玉葱だけのシンプルバージョンにしてみました。

昆布の出汁を取り、焼いたハモのアラを投入。弱火でさらに出汁を取っていきます。

焼いた骨
少し焦げ目がつくくらいまで、魚焼きグリルで焼きます


ちょっと強引ですが、後で取り出しやすいようにザルごと土鍋に投入。

アクを取りながら煮立たないように気を付けながら弱火で 20~30分ほど煮だすと、透き通ったキレイな出汁が取れました。

出汁
ペーパータオルとザルで濾して、焦げ目や骨などを取り除いています

再度鍋に出汁を張って玉葱を投入。醤油、酒、みりんで味をつけてクタクタになるまで煮込んだら、ハモを投入。サッと煮てハモに火が通ったら完成です。

ハモすきいただきます

最初ちょっと味が薄めだったので、後から醤油とみりんで調節したらよくなりました。ハモと玉葱の食感、ダシの豊かさでシンプルながらも味わい深い料理でした。

はもの卵

忘れてた卵を後から投入。甘辛の味付けによく合います。


さらに禁断の卵黄投入。レシピに「すき焼きのように溶き卵を付けて食べることもある」と書かれていたので試してみたくなってしまいました。とても上品なすき焼き...

肝と鱧笛のたまり煮

アラと一緒に肝が入っていたのでどうしようかと思って調べて出た来たのがこちらのページ。

鱧(はも)の肝と鱧笛(はもぶえ)のたまり煮 | もっと美味しいお話し|佳肴 季凛

肝と鱧笛という浮袋を一緒に甘露煮のようにしたもののようでした。そしてよく見たら肝と一緒にちゃんと鱧笛も入っていました。

肝と鱧笛

一見チューブワームみたいな見た目ですが、茹でてみたら一層それっぽくなりました。

茹でた鱧笛

ただ下処理は既にしてくれているようで、皮を取ったり中を掃除したりといった作業は不要そうでした。

適当な大きさに切って、同じくカットした肝とショウガを昆布とカツオの出汁に投入。

アクを取ったら、砂糖、みりん、薄口醤油を加えて煮ていきます。

煮詰める

最後に たまり醤油...は残念ながらなかったので、普通の醤油を加えて煮詰めていき、汁がトロッとしたら完成。

チューブワーム鱧笛はクニクニした食感が心地よく、肝の方はウナギの肝に似た、とても濃厚な味わいです。(ハモはウナギ目)

ハモの卵のふりかけ

そして今回一番衝撃的だったのがこの料理。ハモの卵のふりかけです。

ハモの卵のふりかけ

ハモの卵をどう料理するか、やっぱり煮つけとかだろうかなどと調べていたら出てきたのがこちらの動画。

最初、正直何を作っているのかよくわからかったのですが、動画を進めていくとどうやら桜デンブのような感じで、お酒に合いそう!ということでチャレンジしてみることにしました。

とにかくこれまでやったことがない調理で感覚がわからず、他のレシピもあまり出てこなかったので、この動画だけを頼りに作っていくことにしました。

まずは鍋にハモの卵と、鶏卵の卵黄を同量くらい投入。

たまごたまご
(4個目入れるか迷ったのですが、やっぱ多かったかもしれない。)

よく混ぜ合わせて砂糖と薄口醤油を加えます。

砂糖とうすくち醤油追加

あとは火にかけて、ひたすら焦げないように混ぜていきます。

すると徐々に固まってくるのですが、動画よりも粘り気があってドロッとした感じで、これでいいのか失敗なのかわからず不安になりつつ、とにかく根気よく混ぜ続けます。

まぜ途中
まだベタベタしてて、不安に駆られています

なるべく焦げ付かないように鍋を傾けたり、火から外したり戻したりしながらめげずに混ぜていくと、徐々に動画のようにそぼろ上のパラパラとした感じになってきました。

皮を取る
皮を取り除く余裕も出てきました

後はダマをほぐしながら鍋を振って焦げないように火にかけていってパチパチという音がしたら完成。

成功を確信
もう成功を確信

参考動画よりも火が通ってしまった感がありますが、逆に水気が飛んでパラパラとして、ふりかけっぽさが増した感じになりました。

ふりかけ完成

そしてこれが非常に酒泥棒。砂糖と醤油だけの味付けにも関わらず、魚卵の風味と鶏卵の風味が混ざり合ってとても濃厚な味わいで、ひとなめでお酒が 1杯消えてしまいます。そしてお酒に合うので、アツアツご飯にもきっと合うことでしょう。

過程も完成形も全く想像がつかない料理でしたが、結果的に今回作った中で一番印象深い品となりました。

ご注文はこちら

今回の返礼品は楽天ふるさと納税から申し込みました。


金額は 22,500円とちょっと高めの部類ですが、そもそものハモの価格とボリュームを考えると、むしろお値打ち感があります。

漁の状況にもよるので日付の指定はできませんが、都合の悪い日を事前に聞いてきてもらえるので調整は可能です。

これだけ色々な料理を楽しめたのは以前カンパチを丸ごと一匹買ったとき以来、とても充実感がありました。

ハモ好きな方、魚好きな方は是非一度お試しあれ。

(実はまだ切り身が少し冷凍してあるので、そのうちフライや焼き物なんかで楽しみたいと思います。)